相双ビューロー SOSO BUREAUです。このメッセージが表示されている場合、お使いのブラウザがCSSに対応していない可能性があります。
南相馬市博物館では
令和元(2019)年9月14日(土)より11月10日(日)まで
企画展「奥相三十三所観音巡り」が展示・開催されています。
[相双ビューローイベント情報]
(11/10まで)令和元年度企画展「奥相三十三所観音巡り」
http://sosobureau.yumesoso.jp/archives/21368
相双地方には、奥相三十三所観音(おうそうさんじゅうさんしょかんのん)巡りという、
33か所の観音堂を巡拝する風習があります。
この風習は江戸時代中頃(18世紀)に相馬昌胤(中村藩5代藩主)が
西国三十三所観音札所にならい、
領内に札所を定めたことに始まります。
以来、相双地方の人々の心の拠り所として信仰され、親しまれてきました。
しかし、近年では社会の変化や震災・原発事故の影響により、
巡拝者の数は減少し、双葉郡の一部では、原発事故による立入り規制のため、
現在も参拝やお堂の維持管理ができない状態が続いています。
このような現状から、変わりゆく風習を見つめなおすきっかけとして、本展を開催いたします。
奥相三十三所観音巡りにまつわる資料や観音像を中心に、
個性豊かな三十三のお堂の見どころや、
立入り規制されているお堂も写真展示で紹介します。
開創から300年余り、相双の町の中や静かな林の中に、
私達の身近な祈りの場としてたたずむ観音札所を、ゆっくり巡ってみませんか。
(南相馬市博物館webより)
(南相馬市博物館より許可をいただき撮影しています)
博物館入り口を入ると正面に、第十番札所 泉観音堂の絵画
展示場までのエントランスホールでは「記念物100年展」
南相馬市内外の国指定記念物が紹介されています。
企画展示場入り口右手の壁に、この企画展開催にあたってと
観音信仰と札所めぐり、奥相三十三所観音、奥相三十三所観音制定の背景
奥相三十三観音の霊場を定めた、奥州中村藩五代藩主相馬昌胤について
それぞれのパネルで紹介されています。
昌胤は、江戸幕府五大将軍徳川綱吉に奥詰として仕え
側用人へ任じられました。
信仰心が篤く、奥州中村藩領の寺社の造営・修築を数多く残しました。
自身の身体も弱く、身内にも不幸が度重なり
また、一族、領民の平穏と繁栄の祈念が背景にあり
領民に観音信仰を広める目的と
昌胤自身が歌道に優れ、和歌のさらなる上達を願ってのことも
さらに西国へ巡礼に出かける領民の大きな出費を抑える目的などで
奥相三十三所観音霊場制定に至ったと、説明をいただきました。
相馬昌胤直筆の書
奥州中村藩歌道師範、打陀光軌(うった みつのり)が
中院通茂(なかのいん みちしげ)から古今和歌集の古今伝授を相伝した「謌道相伝譜」
“相馬弾正平朝臣昌胤公”も記されています。
神仏への信仰心が篤かった相馬昌胤の修理銘がある
勝軍地蔵(地蔵菩薩立像)
奥州中村藩の能楽の記録、蒔絵の鼓
奥相三十三所観音の地図や、巡礼へ出かける巡礼者の装束、巡礼の目的
三十三所へ祀られている観音さまの案内、御詠歌の書巻などが展示され
一番札所から順に
所在地、御本尊、御詠歌、由緒、見どころが、紹介されています。
※ 一部立ち入り制限等のために現在拝観できない札所があります。
巡礼者が現世や来世の御利益、御加護を祈念して
観音堂へ打ち付けた納札(おさめふだ)
真言宗豊山派の大師講と、現代の御詠歌の動画
※ 札打ち(貼り)が可能であるか、また、どこへ貼って良いかなど
お寺や管理する行政区へご確認ください。
現代の御詠歌と法具(真言宗豊山派、曹洞宗梅花流)
巡礼の際、御詠歌とともに唱えられる般若心経。
江戸の昔、文字の読めなかった庶民のために考案された
般若心経を絵で表現したものの
現代版の文具も合わせて展示されています。
※ 御詠歌……仏を讃える「和讃」をさらに短くし五・七・五・七・七調で詠んだもの。
鈴鉦を用いて唱える。
奥相三十三所観音から
下総から奥州下向の際に同行の武士が鎧櫃に納めて
この地に安置されたといわれる鎌倉時代の観音像。
第八番札所 程田観音(木造聖観音菩薩立像)
鎌倉時代に、この地で制作されたと考えられている
第十番札所 泉観音(木造十一面観音菩薩立像)の複製
泉観音御本尊は、2019年10月1日(火)~12月1日(日)まで
東京国立博物館の「文化財よ永遠に」展へ展示されます。
[東京国立博物館 – 展示 日本美術(本館) 住友財団修復助成30年記念 特別企画「文化財よ、永遠に」]
URL:https://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1958
室町時代に、この地方で作られたと考えられている
カツラの木一木造
第十四番札所 福岡観音(下岩崎の聖観音菩薩立像)
この観音さまは東日本大震災の津波で
お堂ごと流されてしまいましたが
泥の中から発見され修復ののちに
地元の地蔵堂に仮安置されたそうです。
潮に浸かり、陽にさらされてのひびや
波に揉まれての傷などが散見されました。
西国や四国の巡礼が有名ですが
会津三十三所観音など福島県内にも
たくさんの札所があります。
相馬には、今回展示の奥相三十三所観音のほか
相馬市にも宇多郷三十三所観音もあり
展示の最後には「巡りの魅力」と題した案内がされていました。
奥州中村藩相馬家が戦国の昔から
領民の安寧と藩領の繁栄を祈念して続いてきた“相馬野馬追”と
同じ想いで地域の先人たちも巡礼に出かけた三十三所観音。
南相馬市博物館で2019年11月10日(日)まで展示開催です。
南相馬市博物館 令和元年度企画展 「奥相三十三所観音巡り」展示期間中に
御朱印風オリジナルお札がいただけます。
(南相馬市博物館より許可をいただき撮影しています)
南相馬市博物館
令和元年度企画展 「奥相三十三所観音巡り」
令和元(2019)年9月14日(土)~11月10日(日)
開館時間:9:00~16:45
(最終入館16:00)
休館日:毎週月曜日(月曜日が休日の場合は翌平日)
観覧料:※企画展開催時(常設展観覧料含む)
一 般 400円(350円)
高校生 200円(150円)
小中学生 100円( 80円)
()は20名以上の団体割引料金
南相馬市・飯舘村に居住・通学する小中高生は無料
障がい者の方(と、付添いの方1名)は無料(手帳の提示が必要です)
無料観覧日:
10/22(火・祝) ※即位礼正殿の儀の日
11/3(日・祝) ※東北文化の日
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
◇南相馬市博物館
開館時間:9:00~16:45(最終入館16:00)
休館日:
・毎週月曜日(月曜日が休日の場合は翌平日)
・12月29日から翌年1月3日
・相馬野馬追最終日の月曜日は開館(翌日休館)
住所:福島県南相馬市原町区牛来字出口194[地図はこちらから]
TEL:0244-23-6421
観覧料、その他詳細は南相馬市博物館
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
Copyright 相双ビューロー SOSO BUREAU All rights reserved.
Online:1 Today:495 Total:2088549